作道です。
今回、僕はと言うと、番外公演では完全に「見守る」ことに終始していて、
企画段階から、脚本、演出までほぼ僕はノータッチで進行しています。
第一弾、稲葉俊の作・演出による「無欲荘」が終わりました。
台本は目を通していましたが、演出プランなどは聞かず、稽古場にもいかず、本番初日を客席から見守りました。
もちろん、製作過程はメンバーから聞いていました。
普段と違う形での公演、そして稲葉俊自身、初の作・演出に、かなりメンバーたちは苦戦したそうです。
連日、脚本会議が事務所で開かれていました。
月面クロワッサンでは、この脚本会議、というのがもうかなり初期の段階から頻繁に行われます。
それは、僕が本を書く場合も、丸山交通公園が本を書く場合も。
まず、プロットといい、ストーリーの展開のさせ方や、登場人物の配置、キャラ付けなどを台詞を書く前に決めておくものですが、ここから会議です。
そしていざ台詞を書いていき、出来た第一稿に、また会議。
最後、決定稿、というものが出来るまで、細かな修正は会議を通してなされていきます。
おそらく、どの劇団よりもこの会議は長いと思います。
……いつからこんな感じになったんだろう。
とりあえず、「無欲荘」も、そういった長い話し合いを経て、また稽古場での試行錯誤を経て、生まれていきました。
見てくださった方はわかると思うのですが、
「無欲」という「欲」が生む、矛盾、捻じれ、が前半と後半を通して描かれており、最後、登場人物たちはそれぞれの方法で「無欲」「欲」に向かっていきます。
テーマ自体が、まずもって珍しい劇だったと思います。
もちろん、反省もあるのですが、僕は、見ていて、頼もしい気持ちでした。
番外公演、まだまだ続きます。
今週末は、横山清正の一人芝居。
この一人芝居の最大の魅力は、「誰が見に行くねん」という企画そのものですね。
もちろん、複数の作家さんに本を書いてもらっているという魅力はとても大きいのですが、劇場に行ってみるものは、もう横山君しかないわけですから、これはもう「誰が見に行くねん」という感じにもなってしまうわけです。
しかし、彼の魅力は、知る人ぞ知るし、僕もよく知っているし、
「誰が見に行くねん」
「でも」
「俺は私は見に行くけどね」
という密かなこの感じ、
なんだか心のどこかで、知っておくと、見ておくと実は得するんじゃないか、
マイノリティーだけど、悪い気はしないな、
とか。
そういうところに、この一人芝居のお客さんの動機が眠っているところに、僕は愉快さを感じています。
あるいは、バンドが売れてない頃の、とんがったサウンドを追いかけるような、
なんだかそんな気持ちとも似ているような。
そして3月1.2日にある、
二人芝居+三人芝居
これは、特に普段の月面クロワッサンを知っている皆さんには、見に来ていただきたく。
山西と丸山が本を書いて演出しますが、なんだかこう、トリビュートアルバムというんでしょうか。
あるいは普段、バンドのギターやってる人が、ボーカルに変わって作詞作曲しちゃう、というような。
僕個人的には、そんなことをされたら、もう普通に気になる。
とりあえず、再生する。
で、あれ、これは、定期的に聴きたくなるサウンドだぞ、と思う。
番外公演は、そういう感じです。
全体を通して、僕が唯一、企画会議にした話は、そんな感じ。
本公演をシングルリリースだとすると、
一枚のアルバムを作る時の、アルバム曲を作っていくような、そんな感じにしようと。
そして番外公演が終わった後、月面クロワッサンのまた新しいステージが見えるような、そんな公演にしてほしいと。
まだ続きますが、僕のこの思いは、実現していっていると思います。
あとは、ぜひ劇場に少しでも多くのお客さんが来て、これを見届けていただきたい、
純粋に応援していただきたい、とそう思っています。
ご予約はこちら。
http://getsukuro.halfmoon.jp/news/index.html
ちなみに僕はと言うと、春からのインディ―ズドラマ第二弾に向けて、撮影の毎日です。
こちら、今月中の情報解禁目指します。
演劇と映像を、京都から発信する団体。
もうすぐ、春であります。
代表
作道雄
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